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どうも、人見知りです。

【執筆者】ひやの
発達障害当事者

 

こんにちは、初めまして。ひやのと申します。
休日に引きこもってゲームやアニメを楽しむことを生きがいとしている
インドア派のオタクです。

人見知りが激しく、更に口下手です。
初対面の方と喋る際は、頭が雪山のごとく真っ白になります。
猛吹雪にかき消されそうな思考の中、必死に言葉を搾り出そうとすると、
凍った道に足を取られたときのように会話が滑ります。
話を終えて相手と別れても、帰りの電車で一人反省会です。

あの質問にはこう答えるべきだったんじゃないだろうか。
あの言葉で相手を傷つけてはいないだろうか。

いくつもの不安が頭をよぎります。
幸い、寝ると気持ちをリセットできるタイプなので翌日には元の私に戻っていますが。

それでも、すぐ緊張してしまう性分が変わった訳ではないので、
人に会ったときは再び思考が雪山に放り出されます。
次に切り出す話を見つけられずに、ただひとり途方に暮れることもしょっちゅうです。

そんな私が、働くチカラWEBの「応援企業インタビュー」に同行し、
記事を作成することになりました。

企業の方は発達障害のある方をどのような思いで受け入れているのか、
そして彼・彼女らはどんな風に働いているのか。
そんな企業の方のメッセージを就職に悩む発達障害のある方に届けるための大事な仕事です。

そもそも私も就職に悩む発達障害当事者です。
企業の方のお言葉を直接伺えるまたとない機会なのです。

しかし、それはそれ、これはこれというか。
いや、前日になると眠れなくなってしまうというか。

緊張で心も体もがちがちに凍った自分を奮い立たせて私は現場に向かいました。
なにしろ会社の方にアポを取って会いに行くなんて初めてのことです。
と言っても、アポを取ったのは私ではない上に、私はメインインタビュアーでもないのですが。

しかしここはロールプレイングゲームでプレイヤーが
立ち寄るような村の入り口ではありません。
立て札の隣に立つ村人のように、「ここはナントカの村だよ」と
決まった言葉を繰り返していれば済む話ではないのです。
相手のお話に合わせて臨機応変に対応していかなければいけないのです。
猛吹雪にかき消されそうな思考の中、必死に言葉を絞り出さなければいけない。
そう、遭難覚悟で、決死のアタックを――

――しなくても大丈夫でした。
「障害があるかないかは関係なく、自分が将来目指したいこと、
やりたいことを考えた上で生き方を決めてほしいです」

株式会社ミライロの、取締役副社長民野剛郎さんがおっしゃいます。
当社の採用基準は、障害を武器や言い訳にしてしまっていないことです
という毅然としたお言葉に、胸が打たれました。

頭の中の吹雪は止み、雲の隙間から太陽が差し込みます。

大丈夫だ。
たとえ人と上手くコミュニケーションが取れなくても、
相手への真摯な心を忘れなければ、糸口は見つかる。
臨機応変に言葉がつむげない村人Aでも外へ飛び出していけるんだ。
そんな希望を抱きながら、私は。

私は。
帰宅後リビングでぶっ倒れたのでした。

そう、たとえ、どんなよい方とお話させていただいても、
緊張が解けた瞬間に充電が切れ、しばらく再起動できなくなります。
このシリーズは、そんな小心者の人見知りオタクが
日々感じることをゆるゆると書いていきます。

*応援企業インタビュー
バリア(障害)をバリュー(価値)に変えるという理念 株式会社ミライロ

 

【ひやの】
どうも、就職活動中の発達障害当事者です。及びオタクです。ゲームやアニメが好きです。このコラムでは、ソーシャルゲームへの課金の是非や深夜アニメの主題歌の中毒性などを深く考察していく……ことはせず、家にいることが何より大好きな私から見た「発達障害当事者の就職活動や日常」「働くチカラWEB制作の裏話」について書いていこうと思います。よろしくお願いします。

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