New働きやすさと安心感が戦力化の鍵

企業・団体名:株式会社チャーム・ケア・コーポレーション
http://www.charmcc.jp/

チャーム・ケアコーポレーション様

「できることは必ず広がるので、慌てないで経験を重ねてください」そう語ってくださったのは、株式会社チャーム・ケア・コーポレーション。「『豊かで実りある高齢社会』づくりに貢献する」というミッションのもと、東京・大阪・兵庫・京都・奈良で有料老人ホーム(介護付・住宅型)を展開しています。201710月よりエンカレッジ大阪・心斎橋から実習生を受入れ、201712月発達障害のあるAさんを採用。採用までの経緯やAさんの仕事ぶりなど、お話を経営管理部の越田直司さんとAさんにうかがいました。

決め手は、最後までやり遂げようとする真面目さ

Q.障害者雇用・実習生受入れに取り組むきっかけや目的はなんですか?

越田:
以前より障害者雇用には取り組んでいましたが、ホームの清掃スタッフとしての採用が主でした。しかし、障害者雇用は、福祉に携わる会社として、また法制度の面からも掘り下げて取り組むべき課題だと認識していました。清掃だけでなく、本社・支社の事務職でも採用してみようと動き出しました。
当初は発達障害に関して知らないことが多かったので、ありとあらゆるセミナーに行きました。その中で「利用者の訓練として実習を受入れてくれませんか?」と声をかけてくださる支援機関と出会い、そちらの方に詳しく教えていただきました。
実際に発達障害のある実習生を清掃スタッフとして受け入れたとき、指示がうまく伝わらなかったり、調子の波に合わせられなかったりといろんな苦労がありました。本人の些細な変化にどう気付くかというところは特に学ぶ必要があると感じましたね。

Q.Aさんの採用までの流れを教えてください。

越田:
Aさんは、会社の見学に1回来てもらったあと、実習に1週間取り組んでもらいました。その後、面接を経て201712月に採用となりました。採用の決め手は、思った以上にPCスキルが高かったこと。それと、最後までやり遂げようとする真面目さですね。タスクが早く終わりそうな場合、最後にペースを落とし、帳尻合わせをする人も時々見かけますが、Aさんは違いました。ひとつひとつ真面目に取り組み、自分のできるところまでやってしまおうとする。この仕事に対する真摯さは選考する上で大きなポイントでしたね。確認のタイミングが的確だったのもよかったです。こちらの手の空いているときを見計らって質問しにきてくれていました。

A
質問をするときは、一呼吸おいて「今いけるかな」と考えます。少し待ちそうなときは、その待ち時間が何分か推測し、その間でできる作業に取り掛かります。主に、成果物のチェックやメモの確認などですね。エンカレッジにいるときからメモ取りと確認は大事にしていましたが、働き始めてから一層意識するようになりました。私は訓練中に4社実習にいきましたが、話しかけやすい親しみやすい環境が一番合っているように感じました。

経営管理部の越田直司さん
Q.Aさんの仕事内容はなんですか?

A:
PCを用いた仕事だと、求人サイトの編集・更新、Excelでの全社アンケートの入力やデータ加工を担当しています。PC以外ではテプラやファイリングなどの事務補助作業をおこなっています。

越田:
AさんはExcelのスキルが高いんです。最初の実習で依頼したのは調べものをExcelにまとめていく仕事だったんですが、今では関数を駆使してデータを整理しています。また、PCだけではなく、作業系の業務も任せられるのはとてもありがたいです。

A:
信頼して仕事を任せてくれること。それが一番のやりがいです。頼まれた仕事をきっちりこなすことで評価を頂けたり、達成感を得たりすることがやりがいに繋がっています。

Aさんの勤務風景

「すぐに訊ける環境を整えること」が私たちのやるべきこと

Q.受入れの際に工夫・配慮・大切にしていることはなんですか?

越田:
Aさんが職場で単独にならないよう、予定を組んでいます。わからないことがあったらすぐに訊ける環境を整えるのが私たちのやるべきことだと思っています。

A:
勤務を始めて半年以上経ちますが、まだまだ業務上の判断に迷うことも多いんです。そこで自己判断で進めると、指示とのズレが生じてしまう可能性が高い。なので、わからない段階で確認できる環境が整っているのはとても助かっています。報告・連絡・相談が大事と言われていますが、私は確認をしながら進めることの方が大事かなと感じています。

越田:
あとは、PCと作業系がバランスよくなるように業務を用意しています。当初はPC作業がほとんどでしたが、体調を崩してしまったことがあって。一週間の仕事の組み立ては「この日のこの時間は、この業務をやってほしい」と指定もありますが、ある程度Aさんに任せています。

A
PC作業が多いと目や体力にも負担がかかるので、調整ができるのはとても助かります。業務の指定があることで、一日の予定も立てやすくなりました。働き初めの頃は覚えることも多かったため、つい張り切りすぎて体調も不安定だったんです。そこで上司に「全力を出さないほうがいい」と言われて、それからはできるだけ余裕を持とうと心がけています。休憩のタイミングを事前に決めておき、意識してしっかり休むのが大事だと思っています。いつ休憩を取ればいいかは人によって違うので、自分は何時間に何分休むのが適正か把握しておくのが体力配分において効果的だと思います。

笑いも交えながらのインタビュー
Q.越田さんは「受入れをしてよかった」、そしてAさんは「就職してよかった」と思うことはありますか?

越田:
彼は当社の圧倒的な戦力なんです。何しろ、Aさんの仕事が課としての成果に直結してきます。逆に、いないと考えるとぞっとします。元から高かったPCスキルが働き始めてからさらに伸びていますし、PCが得意な人がいない別の課から「Aさんにやってほしい」と仕事を依頼されることもあります。AさんのPCスキルは他の課まで知れ渡っています!

A
就職してよかったと思うことは、「自分にもできるんだ」と自信がついたことです。就労経験がなく、エンカレッジ利用前は社会人のイメージが固まっておらず「仕事って大変そう」と漠然とした不安がありました。コミュニケーションにも強い苦手意識があり、就職するときはそこが大きなハードルになるだろうと思っていました。しかしエンカレッジで訓練を重ねていく中で、少しずつ人との関わり方を覚えていきました。そして就職後、実際に人とコミュニケーションを取りながらしっかり仕事ができたことで、一人の社会人としての自信を持ちました。これは、相談したいときに声をかけやすい、親しみのある職場で働けたというのも大きいでしょうね。社会人として自立して働き続けることが今の目標です。

Q.今後の方針や将来像をお聞かせください。

越田:
現在、当社には障害者雇用についてあまり知らないという人もいるので、まず社員全員が同じ方向を向きたいですね。本社のスタッフかホームのスタッフかは未定ですが、障害者雇用でも正社員としての雇用を目指していきたい。あとは、施設外就労(※)も現在試行しています。業務はホームの浴室と居室の清掃です。今までは介護スタッフが残業でしていたこともあったので、施設外就労として作業を担当していただけるのであれば、当社としてもありがたいですし、場合によっては雇用にもつながると考えています。

(※)施設外就労……支援施設の利用者が、企業から委託された業務をその企業内で行う活動のこと。

就職活動に取り組む皆さんへ

jae_face01 一歩でも自分を変えようと思っている方は、私たち人事の立場からすればとても前向きに見えます。問題を解決したいから頑張ってみよう、という向上心が見えていると期待を持ちますから。でも、無理はしないようにしてください。できる範囲で成果を上げ続ければ、自分の中の「コップ」は大きくなっていきます。最初から大きな「コップ」を持つ必要はありません。できることは必ず広がるので、慌てないで経験を重ねてみてください。
jae_face01 小さなチャレンジを繰り返し、ステップアップしていくことが就職への一番の近道です。できそうなことから取り掛かってみて、失敗したら何がダメだったのか振り返る。そしてまた実践する。体力がどれだけあるのか等、働いてみて初めてわかることもあるので、企業での実習ができる方はそこで経験を積んでほしいです。私もそうでしたが、就労経験のない方は自分の中で「働く」というハードルを高くしすぎていることもあると思います。踏み出さないと不安なままなので、失敗してもいい環境で小さなチャレンジから始めてみてください。
ロビーには各都府県で展開しているホームの写真が飾られている
企業・団体名 株式会社チャーム・ケア・コーポレーション
所在地 【大阪本社】〒530-0005 大阪市北区中之島3丁目6番32号 ダイビル本館19階
HP http://www.charmcc.jp/
事業概要 「チャーム・ケア・コーポレーションは、高齢者生活サービスを中心として、お客様お一人おひとりの価値観を大切にし、お客様にあった魅力的な生活を提案します。」という理念のもと、各都府県で有料老人ホームを展開。原則、全室個室、使い慣れた家具の持ち込みを可能とするなど、入居される方の生活を大切にすることで魅力的な介護サービスの提供を推進。

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