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失敗した分大きくなる 自分を理解し、工夫し続ける

🔽 就職者プロフィール

先輩C

  • 名前:先輩Cさん
  • 年齢:30代
  • 勤務時間:
  • 仕事概要:大学講師(キャリア教育、就職活動支援、筆記試験対策など)
  • 雇用体系:フリーランス
  • 障害種別:AD/HD

私の「はたらく」

"改善を重ねて取り組む「講師」という仕事"

今はフリーランスで大学講師の仕事をしています。講義は、キャリア教育、就職活動支援、筆記試験対策など様々です。非常勤講師の場合もあれば、単発の講義を担当する場合もあります。また、大学と直接契約する場合もあれば、企業を通して依頼がある場合もあります。 大学講師を続けている理由は2つ。1つは楽しいから。例えば、筆記試験対策の講義で数学が苦手という生徒が「この講義は大変だったけど、先生のおかげで考える楽しさを知れた」と言ってくれる。ビジネスプランを作成する授業で、苦戦して何度も相談に来ていた学生が、賞をとってうれし泣きして「先生一緒に写真撮ろう」って来てくれる。学生が何かを学んで変化し、成長する。それがやりがいなんです。2つ目の理由はできることだからです。私には発達障害があるがゆえにできないことも多いんです。その中で講師は、ある一定レベルの品質を出すことができ、仕事を依頼していただけます。自分にできることで、社会に貢献できているのがうれしいです。

07:00
起床・朝の支度
08:00
自宅で資料作成・メール
12:30
お昼ごはん
13:30
移動
14:30
大学着 講義準備
18:00
講義
19:00
帰宅・家事・家族の時間
22:00
仕事・次の日の準備・講座の報告書作成
00:00
おつかれさまでした

反面、できないことでは、山ほど失敗してきました。私にはAD/HDがあり、大枠でしか物事をとらえられず、細かいことがわからないという特性があるんです。他にも忘れ物が多い、納期に遅れる、ミスも多発するなどの弱点があります。人間関係でも、細かいニュアンスの違いからトラブルを起こしてきました。 それでも、失敗から学び、次につなげる工夫をしています。例えば、忘れ物対策として、いろんな物をかばんに詰め込んでいます。仕事で使うコード類は一式入っていますし、どこかに忘れた時のために家にも同じコード類がもう一セットあります。名刺入れやストップウォッチなどは、よくジャケットのポケットに入れたままにするので予備も持っています。ネクタイも予備を入れています。一度ネクタイをそのままカバンの中に入れていて、いざという時にシワシワで使えなかったということがありました。今はシワ防止のため、筒状の容器に巻いて入れています。また、ミスが多いことについては、事前にチェックを入れてもうようにお願いしています。実は、仕事を発注する方が、私の納期だけ早めに設定してくださることもあります。私が、納期に遅れても大丈夫なように、また誤字脱字などのチェックの時間も考慮して。これはとてもありがたいですね。 私はある程度一緒に仕事をした方へは発達障害者であることをオープンにして、キャラとして認めてもらうようにしています。ミスがあっても「またこいつか」と笑って済ませられるように。もちろん、フリーランスなので、そのミスが致命的になって次の仕事がなくなるということもありますが、そういうことは少なくなってきています。自分の障害をオープンにすることは工夫の一つでもあります。でもその工夫は、相手が受け止め、ミスに寛容でいてくださるという配慮があってこそ活きてきます。迷惑をかけていることに変わりはないので、受け止めていただけること本当に感謝しています。

働くために必要なこと

"もがき続ける。その先にチャンスがある。"

できることを大切にすることです。発達障害のある方は、障害の特性により、できる・できないの差がはっきりしていると思います。私自身、山ほど失敗し、トラブルを起こしてきました。フリーランスの場合1回成果が出ないと、次の仕事につながらないことも多く、いっぱいチャンスを逃してきました。きっとチャレンジしたことの8割は失敗です。でも、その経験の中からできることに焦点を当て、できることである講師の仕事をしてきました。 できることを見つけるのには、もがき続けること。フリーランスの先輩からは「いろいろな種をまけ」と言われています。私はいろいろな種をまいておき、芽が出た中から自分に合うものを探しています。例えば就職活動において面接や実習に行くのが怖いとしても、行ってみないことにはわからないですよね。それがチャンスの種かもしれない。目の前の「怖い」という事だけではなく、その先に咲くかもしれないチャンスに目をやって、もがき続けるということが必要だと思います。一歩踏み出すことで、新しいご縁ができ、チャンスに巡り会えるんです。

今までの道のり

"現状を変えるフリーランスという選択"

  1. 大学卒業
  2. 新卒入社
  3. 出向・退職
  4. フリーランス

新卒で企業に入りそれなりに苦労し、出向先で不適応をおこした結果、逃げるように退職してフリーランスに。フリーランスへの抵抗もありましたが、これから先、会社に所属して適応できる気がしなかったんです。現状を変えるために一発逆転を狙いました。フリーランスでは様々な仕事を経験しましたが、なかなかうまくいきません。それでも、うまくいって、かつ楽しかったのが塾のアルバイトでした。最初は安定的な収入源とするために、嫌々始めました。しかし、自分に合っていて、すぐに大好きになりました。塾で小学生に教えることから始まり、ご縁で大学での講座の依頼をいただき、それがつながって今は大学講師をメインに活動しています。

夢や目標

"「自分だからできる」そんな分野をつくりたい"

「私だからこそできること」を増やしていきたいです。私だからできる教育、講義をこれからも模索していきます。プライベートですと、家族に迷惑をかけず、しっかり家庭を築いていきたいです。フリーランスになって食えない時期は、当時の彼女、現在の奥さんに経済的に頼っていました。子供が生まれた今、恩返ししていきたいです。

就職活動に取り組むみなさまへ

失敗をたくさんすると思います。でもそれは悪いことではありません。失敗から自分のできる・できないを発見できます。失敗するということは挑戦している結果なんです。その分自分が成長します。だから失敗する自分をほめてあげてほしいです。大学生を支援していると、就職活動で早く内定が決まる学生は、最初からレベルが高いという訳ではないことに気づきます。就職活動を始めた当初から、たくさん挑戦している学生が早く決まることが多いです。彼らは数をこなしている間に面接に慣れ、いろんな質問を受ける中で自分の考えを深めています。私も不適応を起こし、フリーランスで最初はうまくいかなかったからこそ、講師の仕事に辿り着くことができました。色々挑戦して、失敗したことを大切にしながら、自分に合った仕事を探していただきたいです。

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