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発達障害のオープン・クローズ問題(2)

【執筆者】かめたーとる
【プロフィール】
ADHD当事者。大学でのキャリア教育や就職活動支援、企業での障害者雇用の研修講師を務める。

 

発達障害のオープン・クローズ問題(1)」の続きになる。発達障害のオープン・クローズの問題について続けて書いてみたい。

発達障害のオープン・クローズ問題~私の場合~

このブログで何度か書いたかもしれないが、フリーランスの私の例を見てみよう。フリーランスである私は定期的に新しい仕事を作っていかないといけない。そこで、色々なご縁で新たな仕事先を紹介してもらい、最初に面談を行って、お互いが仕事をしたいと思えば仕事が始まる。

その最初の面談で、自分の発達障害のことを”伝えない”と、仕事につながる確率は40~50%程度だ。

では、最初の面談で、自分の発達障害のことを”伝える”と、仕事につながる確率はどれくらいか?ほぼ0%だ。

面接

ほぼ0%と言ったのは、最初に発達障害のことを伝えて1件だけ仕事につながったものがあったからだ。まあ、その仕事は発達障害に関連するもので、私に発達障害があることを前提に面談したものなのですが。

ということで、フリーランスの私が、まだ人間関係がない方に発達障害があることを伝えて仕事につながることはほとんどない。もちろん、相手側は私と仕事をしない理由を発達障害だとは言わない(言えば問題になることはおそらく先方も分かっている)。

一方、何度か仕事をした相手に発達障害であるということを伝えるとどうなるのか。仕事を何度かして、お互い継続的に仕事を続けていく条件が整うと、発達障害であることを伝えてもそれが依頼の減少につながることはほとんどない。

その時の人間関係の状態によって左右されやすい

これらから分かることとして、まだ人間関係ができていない最初の段階で発達障害があると伝えると、勝手に”障害者”としての悪いイメージがつき、レッテルが貼られてしまう。一方で人間関係ができてから発達障害があると伝えても、どんな人かは分かっているので、人間関係や仕事に及ぼす影響は大きくない(ただ、仕事の面でトラブルがあった場合、発達障害を理由に仕事を減らされたり、異動などにつながったりする可能性はある)。

社員になるための面接と、フリーランスでの面談はもちろん異なる要素が多い。だが、同じような結論を導き出せるのではと思う。

発達障害のオープン・クローズ問題~私の見解~

ここからは私の独断と偏見です。

発達障害の程度が重くない場合

障害者手帳が取れるレベルではない場合はクローズで良いのではないかと思っている。
まずは、入社することを目指すのだ。入社した後、配慮を受けられるか配慮を受けられないかは、理解ある上司と出会えるかなど、どうしても運の要素が大きい。しかし、社内で人間関係を作り、理解してくれたり配慮してくれたりしそうな人に少しずつ発達障害特性をオープンにし、配慮を得やすい環境を作っていくのだ。
実際に私の友人は、その作戦で、自分にとって仕事のしやすい環境を作り上げている。

発達障害の程度が重い場合

障害者手帳が取れるレベルの場合は少し難しい。私もこちらに分類される。
発達障害特性をクローズして入社しても、そこで適応できる確率が高くないからだ。障害者手帳を取れるので障害者雇用を目指すこともありだし、一般雇用でオープンにして確率は高くないが採用されることを目指すこともできると思う。先ほど述べたように、クローズ入社して、少しずつオープンしていく作戦をとることもできる。
この辺りは、個人の選択になってくるのかなと思う。うーん、具体的なことが言えず、申し訳ないです。

どちらにせよ、オープン・クローズ問題は簡単ではない。私もずっと苦しめられ続けてきた問題だ。どのようにするかは個人の状況と考え方に合わせた選択になるとは思う。だが、どんな形であれ、発達障害のある方が適応できる組織を見つけ、そこで充実した日々を過ごしていただくことを願っています。私は結局組織に適応できなかったので。。。

 
かめたーとる

【かめたーとる】
ADHD(注意・欠陥多動性障害)の診断を受けた当事者。大学卒業後、金融機関を経てベンチャー企業に出向。そこで不適応を起こして逃げるようにフリーランスに。小・中学生対象の塾講師を経て、現在は様々な大学でキャリア教育、就職活動支援の講師をメインに仕事を行なっている。特性上、数々の失敗体験、不適応体験を持つ。発達障害者の就労、ADHDの特性の記事などを担当するはずが、思いつくままに記事を書いている。

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