発達障害(ADHD)のある子供と保護者への関わり方

【執筆者】かめたーとる
【プロフィール】
ADHD当事者。大学でのキャリア教育や就職活動支援、企業での障害者雇用の研修講師を務める。

 

このブログは、基本的に大人の発達障害について取り扱っている。
しかし、たまには子供向けのことを書きたい。

多動性・衝動性を感じる子供の行動

私の娘は現在幼稚園に通っている。毎日がとても楽しそうだし、友達も多くできた。
そんな娘が一人だけ苦手としている男の子がいる。

その男の子はクラス活動中に暴れ回り、よく人を叩くそうだ。
参観日に私が幼稚園に行くと、確かにその男の子は暴れ回り、人を叩いていた。幼稚園の先生がクラスに2人いるが、先生のうち1人はその子に付きっきりで対応しなくてはならない状態であった。

彼には多動性・衝動性があるように見えた。ただし、私は専門家ではないので、彼に発達障害があるかは判断できない。
その上で、私が今回テーマに取り上げたいのは、男の子のお母さんについてだ。

多動性・衝動性のある子供の保護者への関わり方は?

そのお母さんは私の妻と時々会話を交わす関係にあるそうだ。妻が言うには、そのお母さんはとても温厚であるそうだ。私も何度か見かけたが、優しくて穏やかな印象を受けた。(家の中まで見たわけではないから実際のところは分からないが)

そして、私の目から見て、そのお母さんは明らかに疲れ切っていた。
妻の話を聞くと、その子自体の相手をするのが大変なこともあるが、周囲の保護者の視線を辛く思っているとのことだった。

多くの幼稚園児は、帰ってきたらその日あったことを親に言う(または親が聞く)。そのクラスの多くの幼稚園児が、その男の子から叩かれたと親に言うのだ。私も娘から叩かれたことを何度か聞いた。同じクラスの保護者から直接苦情を言われた経験も何度もあるようだ。

また、その男の子は公園に遊びに行って他の子供を叩くこともあるそうだ。お母さんはその場で止めに入って叱るそうだ。笑って対応してくれる保護者もいる一方で、文句を言う保護者もいるそうだ。

そのお母さんは、苦情・文句を受けることで「お前の教育が悪いのだ」と言われているように感じているらしく、また実際に「自分の教育が悪いのでは?」と悩んでいるそうだ(妻の情報による)。

自分の娘が叩かれた経験は、もちろん私にとって嬉しくない。だから叩かれた側の保護者が文句を言いたくなる気持ちもわかる。

しかし、そのお母さんに文句をつけることには意味がないし、教育・しつけが悪いと言う批判も正しくない。
そのお母さんは子供が叩いたら叱るし、幼稚園の先生も叩く行為があれば止めに入って注意をしているからだ。

親のしつけだけではどうにもできない問題もある

発達障害も含め、子供の衝動性が高く、暴力に走ってしまうことはどうしてもあり得る。そして、幼稚園という年齢の発達を考えると、しつけの問題でどうにもできないことがある。
もちろん、親としては専門的な対応が必要になるだろうし、幼稚園も対応が求められるだろう。ただ、「自分の教育が悪い」ということは事実ではないので、自分を責める必要はない。自分を責めずに済むだけでも、少しは楽になると思う。

また、周囲の保護者も長期的な目で見ることが必要だと思う。乱暴な子供が年齢を経るにつれてその多動性・衝動性・暴力性が収まっていくことはよくあることだ。心配は分かるが、長期的な視野を持ち、温かく見守ることも必要になるのではないかと思う。そうすることで、お互いにストレスを減らすことができる。

 

最後に、妻からの情報によると、その男の子はどうやらうちの娘のことがかなり気になっている(好き?)そうだ。しかし、どう接していいか分からずにそれが娘に対する暴力に結びついているらしい。結果、娘はその男の子のことを嫌っている。

彼が成長し、自分の思いを正しい形で表すことができるといいなと思う。
そして彼のお母さんや、同じような悩みを抱えている親が減るといいなと心から思う。

🔽 発達障害のある子どもの支援に役立つQ&Aについてはこちら
http://icedd.nise.go.jp/index.php?action=pages_view_main&page_id=121
(引用元)国立特別支援教育総合研究所・発達障害教育推進センター

 
  • この記事を書いた人
  • 最新の記事
かめたーとる

【かめたーとる】
ADHD(注意・欠陥多動性障害)の診断を受けた当事者。大学卒業後、金融機関を経てベンチャー企業に出向。そこで不適応を起こして逃げるようにフリーランスに。小・中学生対象の塾講師を経て、現在は様々な大学でキャリア教育、就職活動支援の講師をメインに仕事を行なっている。特性上、数々の失敗体験、不適応体験を持つ。発達障害者の就労、ADHDの特性の記事などを担当するはずが、思いつくままに記事を書いている。

発達障害に特化した就労移行支援事業所エンカレッジ

エンカレッジ

発達障害のある人に特化した就労移行支援事業所エンカレッジは、あなたの「働きたい!」をサポートします。
大阪(本町、心斎橋、天満橋)・京都(京都駅、京都三条)の5拠点で説明会の申込み・相談を随時受け付けておりますので、お気軽にご参加ください。

就労移行支援事業所について
▶ エンカレッジ大阪
▶ エンカレッジ心斎橋
▶ エンカレッジ天満橋
▶ エンカレッジ京都
▶ エンカレッジ京都三条
▶ 説明会申込み・ご相談