働く前も、働いてからも「経験」を大事に
🔽 就職者プロフィール
- 名前:先輩Iさん
- 年齢:20代
- 勤務時間:月~金(9:00~18:00)
- 仕事概要:システム事務
- 雇用体系:正社員
- 障害種別:自閉症スペクトラム
私の「はたらく」
"学んだ知識を活かして働く"
私は京都の物流会社で、システム事務職として働いています。主な仕事は、会社が管理しているシステムの不具合調査です。不具合の原因を探り、解決策を考え、正しく動作するかどうかテストします。そして、その内容を資料にまとめ、第三者によるチェックを経て修正版をリリースしています。勤務は9:00~18:00。職場の雰囲気は明るく、居心地がいいです。
今の会社へは2回の面接を受けて、2016年11月に入社しました。この会社にエントリーした理由は、求人票を見て、「ここの仕事なら、高校や大学で学んだプログラミングの知識が活かせるのではないか」と思ったからです。学生の頃に学んでいたプログラミング言語と、いま仕事で使っている言語は違いますが、ソースコードの流れや構成は似ているので経験が生きています。本格的に就職活動を始めてから、初めて面接を受けたのがこの会社で、初めて内定を頂いたのもこの会社でした。このご縁は大切にするべきだと思い、入社を決めました。
<ある日のIさん>
- 06:00
- 起床
- 07:15
- 家を出る
- 08:30
- 出社
- 09:00
- 朝会
- 09:15
- 仕事
- 12:00
- お昼ごはん
- 13:00
- 仕事(週1回ミーティング)、業務日報作成
- 18:00
- 終業
- 19:30
- 帰宅
- 23:00
- 就寝
仕事の中で一番大変なのは資料作成です。いかに理解しやすくするか、伝わりやすくするか考えながら取り組んでいますが、資料内の文章や図表に対して、もう少し直したほうがいいよと上長からよく指摘を受けています。修正に時間もかかりますが、そういう過程を経て修正がうまくできると、この仕事をしていてよかったなと達成感が湧いてきます。自分の成長も感じますね。そして、うれしいことに入社から3か月で正社員になることができました。うまくいかずに悩んだときもありましたが、やっと「正社員」という次のステージに立つことができました。家族も喜んでくれました。
働くために必要なこと
"自己管理と相手を思う心"
時間管理が大事だと思います。今は9時始業ですが、15分前には出社して仕事に向けた準備をするようにしています。始業時間から電車の時間や家を出る時間を逆算し、時間に対して計画的に行動することが大事だと思います。また、コミュニケーション面では、相手にわかりやすく伝えることが大事だと思います。私は話すべき内容を頭の中でまとめ、伝えたいことを自分の中で明確にしてから口に出すように心がけています。あとは仕事とプライベートのオン/オフを分け、毎日の中できちんと「オフ」の時間を設けるのもモチベーションを維持して働くためには大事だと思います。私は昼休みに近所の食堂で昼ごはんを食べたり、帰宅後、趣味に時間を使ったりして、「オフ」を楽しむようにしています。
今に至るまでの道のりとこれから
"一つずつ経験を積み、就労へ"
- 大学 保健センター
- 大学 教育支援センター
- 働くチカラPROJECT
- 就労移行支援事業所エンカレッジ京都三条
- 面接
- 就職
大学4回生の頃、卒業論文のストレスから胃腸炎になり、大学の保健センターに通いました。その際に、大学内の教育支援センターを紹介してもらい、学業について相談していました。そのときの担当者から発達障害の診断を受けてみてはと提案されたのをきっかけに、クリニックへ行き、自閉症スペクトラムと診断されました。自分でも、ひょっとしたらそうかもしれないと思っていたので、診断には納得しました。
大学院生の頃に発達障害やコミュニケーションが苦手な学生のための就職支援プログラム「働くチカラPROJECT」に参加し、5日間のインターンシップも経験しました。人材教育や採用支援を行う企業へインターンシップ生として赴き、営業リストの作成や、合同面接会で企業の調査などを行いました。学内のアルバイトはしたことがありましたが、外部の組織で働くのはこれが初めてでした。実際の職場で働けたのはよい経験になりました。
一般での就職も考えていましたが、ちゃんと働けるのかと心配もあったので、障害への配慮のある障害者雇用枠での就職を目指すことにしました。在学中から卒業したらエンカレッジで就職活動をしようと考えていて、2016年4月にエンカレッジ京都三条の利用を開始しました。働くチカラPROJECTでお世話になっていたスタッフもいたので、特に不安はなかったです。エンカレッジではビジネスマナー講座が印象に残っています。社会人に必要な報告・連絡・相談の練習や、交通機関の遅延や急な体調不良時の対応、敬語や謙譲語の使い分けなどを学びました。化粧品メーカーによるスキンケア講座も楽しかったです。また、エンカレッジでは利用者のみんなで計画を立てて、外に出かける「ソーシャルクラブ」があります。私は鉄道博物館や琵琶湖、スポッチャなどに行きました。インドア派なので、みんなで出かけるのは新鮮で、非常に楽しかったです。
そしてエンカレッジに入って約5ヶ月後、2016年9月に京都の合同面接会に参加しました。10月に二次面接を受けて11月に就職が決まりました。就職が決まったときは、「やっと決まった」とホッとしました。今は体調を崩すことなく、長く働きたいと思っています。
将来の夢や目標
"必要な人材であり続ける"
まずは会社の中で必要な人材であり続けたいと思っています。そのために、今は一つひとつ丁寧に仕事を進めていくようにしています。壁にぶつかっても「なんでぶつかったのか?」「どうすればぶつかった壁に対してちゃんと向き合えるか」「どう方向転換して動けばいいのか」と自分が前進できるよう考えながら働いています。プライベートでは、経済的に余裕を持った生活を送りたいと思います。
発達障害に特化した就労移行支援事業所エンカレッジ
発達障害のある方に特化した就労移行支援事業所エンカレッジは、あなたの強みを活かした就職を徹底サポートします。
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