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越えた壁の向こう側

人生で、壁にぶつかった経験は皆さんありますか?
私は、ここ2年半ほど、壁にぶつかり続けていました。

改めて振り返ってみれば、もっとやりようがあったかもしれません。ですが、あの時の自分にとってはそれが精いっぱいだったのだと思います。
この期間、私は何かをしようとすると不安に襲われて、何もできないということが続きました。

そんな私ですが、就労移行支援に行くようになってからは、笑顔が増えたといわれることがあります。何故でしょうか。そのためにはまず、私がぶつかったと感じた壁について考えてみる必要があります。

私がぶつかった壁

はじめに壁に突き当たったのは、就職活動がうまくいかなかった2年半以上前のことです。
説明会の際に、とても和やかに話が進んだように思えたのですが、書類審査の時点で落ちてしまいました。それ以降、大学は何とか卒業して、その時興味があったことに近い大学院に進学しましたが、物事に対して不安がつきまとうようになった気がします。

壁にぶつかる

大学院も思ったようにはいきませんでした。
皆さんはとてもまじめに研究されていたのですが、私が大学院でしたかったこととはズレがありました。
自分が放っておいたせいもあるかもしれませんが、ズレはどんどん広がっていき、研究も進められなかった私は、家に引きこもるようになってしまいました。
一度引きこもると再度出るのは大変で、ダメなことをしてしまった、という思いから大学院へ向かう事も怖くなっていきました。
その間も有意義なことに取り組めていたら良かったのですが、そうではなく、毎日動画配信の視聴やネットで自分の気になった情報検索ばかりするなど、客観的にみると漫然とした日々を過ごしていたように感じます。

就労移行支援事業所への通所で変化が

そんな中、就労移行支援事業所を紹介されました。
スタッフの方の人当たりの良さや、そもそも親に支援してもらう余力がなくなってきたことなどから、紆余曲折の果てに行くことに決めました。
どうしても、引きこもっている間は「どうすればいいのか分からない」という不安が強かったのですが、就労移行支援事業所で今やるべきことを見つけ、また自分のしたことがいい評価をもらえたことから自信を少しずつ取り戻し、徐々にそういった不安は弱まっていきました。

その中でも、困った事はありました。朝中々起きられなかったという事です。
睡眠のリズムが不安定で、引きこもっていた時からの習慣でネットでの情報検索がやめられず、解消することが難しかったのです。
事業所の方からは投薬も勧められ、自分は薬で解決するのは嫌だったのですが、習慣の改善の見込みがない中で就労が出来なくなるよりはいいと思い、一度飲んでみることにしました。
すると、今まで一苦労だった睡眠導入も遥かにスッとでき、またどうしても一定の時間で眠くなる関係上、もっと効率的な時間配分を起きているときにしないといけないとわかりました。
そのため、前からやりたかったことの中で、まずは今日1日、何ができるかを考えて実践する必要が出てきたのです。

気づき

こうしたやり方は服薬以前もやっていましたが、より配分がシビアになり、きりのいいタイミングを自分で見つけなくてはいけません。
やりたい事だから全部やるというわけにもいかず、優先順位をおぼろげながらでも決めて、終わらせたい順にやっていくようになりました。
すると、最優先でやる事が決まっている間はより精力的に、集中して物事へ取り組めるようになったと感じます。
こういうやり方は就労後、もしかしたら壁にぶつかって変わる必要があるかもしれません。
ですが、どうなるかわからない以上、まずは今自分ができそうなやり方で取り組んでみて、ぶつかった時に改めて考えればいい、と思っています。

今思えば、就職に失敗したことも、大学院で中退を決意したときも、就労移行支援事業所で睡眠リズムを確定させるのに苦労したことも、なければそれに越した事はありません。
ですが自分が新しいやり方を見つける過程においては決して無駄でなかった、と言えるような人生を作っていきたいです。

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