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前向きにコツコツ 仕事にまっすぐ向き合って

🔽 就職者プロフィール

先輩A

  • 名前:先輩Aさん
  • 年齢:20代
  • 勤務時間:月・火・木・金・土(10:00〜17:00)
  • 仕事概要:店舗バックヤードでの菓子製造
  • 雇用体系:パート
  • 障害種別:アスペルガー症候群

私の「はたらく」

" 一つ一つ丁寧に サクサクたい焼きに感謝を包んで"

主な仕事は、たい焼き屋さんでの「クロワッサンたい焼き」の仕込みです。クロワッサン生地の解凍、餡の準備、生地で餡を包むという内容です。その他に、洗い物、清掃、お客様にお渡しするスタンプカードの準備。新しく入ったスタッフに仕事を教えることもあります。接客はしていませんが、バックヤードから「いらっしゃいませ」とお声掛けをしています。 この仕事を選んだ理由は、仕事内容と環境が私に合ったから。きっかけは、就労移行支援事業所で行った職場実習でした。最初は事務職を志望していたのですが、実習で自分には物を作る仕事も向いているとわかりました。実習前にも、お菓子や小物を作ることがあったので、細かい作業も苦手ではありませんでした。また、実習の際、職場のみなさんがやさしくサポートしてくださいました。1日のスケジュールを紙に書いて、作業も丁寧に教えてくださったので、難しいと感じることも少なく、集中して取り組むことが出来ました。「自分に合った環境で、自分の強みをもっと活かしたい!」と、この仕事を選びました。

通勤
電車・バス
10:00
準備、スケジュールの確認、生地の解凍、洗い物
12:00
お昼休憩
13:00
解凍された生地に餡を包む、洗濯
15:10
休憩
15:30
解凍された生地に餡を包む、明日の準備、スタンプカードの作成、片付け
17:00
今日も1日お疲れさまでした。

「Aさんが仕込んだたい焼きは焼きやすい」とスタッフから、褒めてもらえた時「やってよかったな」「この仕事に就けて恵まれているな」と感じます。丁寧に仕込むと同時に、作業効率がよくなるよう工夫もしています。例えば、生地の1部分を半分に切って、並べるという作業があります。その時生地が解凍されて、程よい硬さであれば、何枚かを重ねて一気に切るようにしています。その「程よい硬さ」を見極めて作業しています。最近は同じ仕事を継続してきたことで、作業スピードが速くなったと体感しています。店長からも「作業スピード速くなったね」と評価をいただいて、自分の成長をより感じました。でも、その成長は一緒に働く方々が親切に丁寧にサポートしてくださるおかげです。今でも、基本は店長が、店長が不在の時は他の方が、1日のスケジュールを作ってくださいます。スケジュールで1日の流れがわかれば、次に何をすればいいのか迷うことなくスムーズに仕事ができるんです。本当に、すごくやさしい職場です。

働くために必要なこと

"体力×モチベーション 笑って乗り切る強さを"

まず、今日一日働ける「体力」です。風邪をひいたりすると、職場のみなさんに迷惑がかかりますし、お客様の目にもきちんとしていないと映ってしまいます。体調管理はしっかりする必要があります。また、「今日も一日頑張ろう」というモチベーション。もし、今日嫌なことがあっても、自分の好きなことでリフレッシュして「明日も頑張っていこう」という気持ちに切り替えれば、一日元気に働けると思います。私はとにかく笑って、おもしろいことを考えてモチベーションを保ちます。ネガティブに考えちゃだめだ、明るい気分でいれば大丈夫と思っています。本気で落ち込んだ時はなかなか気持ちの切り替えが難しいこともありますが、「次があるさ」と心の中でつぶやくと、沈んだ気持ちも吹き飛ばすことができます。

今までの道のり

"仲間と歩んだ日々が「今」をつくる"

  1. 学生のための就職準備支援プログラム(en+jointクラブ)
  2. 就労移行支援事業所エンカレッジ
  3. 職場実習
  4. 就職

大学で企業体験の募集があったため、応募を考えていたのですが、担当の先生から難しいのでは?というお話がありました。でも、卒業もありますし、親も心配していたので早く働ける場所を見つけたかったんです。大学3回生の時に、大学のキャリアセンターから、一般雇用ではなく障害特性への配慮を受けられる障害者雇用枠での就職をすすめられました。その後、精神障害者保健福祉手帳を取得し、障害者雇用枠での就職を目指しました。 しかし、私の障害種別はアスペルガー症候群で「精神障害」に該当します。障害者を対象にした就職説明会に参加しても、精神障害がある人を雇用する企業は少ないと言われ、すごくショックでした。 大学4回生の時に、ハローワークや親のすすめで、「en+jointクラブ」(*)に参加し、卒業後の4月に就労移行支援事業所エンカレッジに入りました。みんなと一緒に企業研究やグループワーク、課外活動などに取り組み、自分に合った仕事とは何か考えました。求人があれば「まずやってみよう」という気持ちで面接に臨んだこともありました。そして、5月に初めて2週間の職場実習をしました。それが今の仕事につながっています。最初は「自分にできるのかな」と不安もありました。でも、学校やエンカレッジで積み重ねてきたように、集中して臨めば大丈夫だろうと考えました。そうすると不安も小さくなって、環境や作業にも慣れることができました。その後、就職を見据えた実習を再度行い、店長とマネージャーと面接をして就職が決定しました。

*en+jointクラブ 発達障害やコミュニケーションが苦手な学生のための就職準備支援プログラム(2014年度株式会社エンカレッジ社会福祉法人北摂杉の子会ジョブジョイントおおさかが協働運営)。2015年度以降は「働くチカラPROJECT」として運営。

夢や目標

"いつかは正社員"

今はパートなので、いつかは正社員で働けたらと思っています。そんなに先のことは考えていません。今は目標に向けて、目の前のことにコツコツ取り組んで、進んでいこうと日々過ごしています。

就職活動に取り組むみなさまへ

「発達障害者の就職は難しい」そう言われている中でも、受入れてくれる企業や支えてくれる仲間がいます。例え5回、10回採用されなくても、前を見続けて就職活動に励んでいけば、いつかは自分を受入れてくれる企業が見つかるはず。また、職場実習の機会があれば積極的に参加した方がいいです。自分の強みを見つけるだけでなく、企業も自分の強みを見てくれます。企業の方から「働いてみませんか?」と言われる幸運なこともあるかもしれません。前向きにやるべきことをして、へこんでもその思いを吹っ切って「次頑張ろう」という気持ちを持ち続けて、今後の就職活動を進めてほしいです。

発達障害に特化した就労移行支援事業所エンカレッジ

エンカレッジ

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