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発達障害のある方の仕事の選び方(2)~向いている仕事の特徴とは~

【執筆者】かめたーとる
【プロフィール】
ADHD当事者。大学でのキャリア教育や就職活動支援、企業での障害者雇用の研修講師を務める。

 

発達障害のある方の仕事の選び方(1)~不向きな仕事の特徴とは~」の続きになる。発達障害のある方の職業選択において、どんな仕事であれば向いているのだろうか。

発達障害のある方に向いている仕事とは?

インターネットで検索をすると、発達障害特性ごとに「こんな仕事が向いている」「あんな仕事が向いている」などの記事が多く出てくる。それらを読むことも役に立つのであるが、ここでは取り上げない。発達障害のある方は多様で、同じ名前のついた障害のある方でも、強みや弱みがまったく異なることも珍しくないからだ。そこで、今回は向いている職業を選択するための指針になりそうなことを書いてみたい。

向いている職業

職業の選択指針1)障害特性の配慮が受けられる仕事

発達障害のある方に向いている仕事の一つ目は、障害特性の配慮が受けられる仕事だ。
障害特性に対して配慮を受けることができれば、障害特性を理由にした問題が起こりにくいので、比較的仕事に適応しやすくなる。

私は一般雇用で就職をし、その後フリーランスでも何人かの人に仕えたが、数人の上司は障害特性を言い訳と決めつけ、ひどい罵声を浴びてきた。一方で、私の障害特性を理解し、私が活躍できるように配慮をしてくれる上司も多くいた。
このように、残念なことに一般雇用については、会社の風土や上司の考え方などで大きく異なるのが実情だ。前回も書いたが、就職活動の際には、少ない情報の中から配慮を受けられるかどうかを見極めることが重要だ。

一方で、障害者雇用では高い確率で配慮を受けられると言うメリットがある。これは非常に大きなことだ。障害者雇用では状況や特性に合わせて、担当する業務が割り振られ、必要な配慮が受けやすいため、働きやすいのだ。そのため、発達障害のある方にとって障害者雇用は向いていると言える。

職業の選択指針2)専門性の高い仕事

もう一つ、発達障害のある方の職業選択において向いているのは、専門性の高い仕事だ。
専門性の高い仕事は、専門性さえ確立してしまえば、特定のできないことがあっても比較的許されることが多い。

たとえば、私は講師業だが、自分が一番強みを持っている分野に関しては、ミスをしようと、忘れ物などしようと、ある程度であれば問題にならないことが多い。もちろん、ミスが許されない仕事もあるし、ミスをしないよう私自身も最大限心がけている。
しかし、ミスをしないがそこそこの講師より、ミスをしても結果を出せる講師の方に仕事の依頼が多く来るのだ。私にとって、ミスを減らす努力よりも、結果を出すための努力の方が効果的で、楽しい。

このように専門性を高めることで、発達障害特性が問題になりにくくなる。
ただし、専門性の高い仕事にとって最も重要なのは、どうやって専門性を確立するかだ。専門性の確立については、それだけでも大きなテーマなので、次回に譲りたい。

専門性を確立すると言うと、独立をすることや研究者になることを指すように感じられることが多いが、そういうわけではない。企業の中で自分に合った特定の業務の専門家になることもできる。

以前聞いた話だが、あるデパートで働く障害者の方(発達障害かは分からない)は、ラッピング(包装)の技術が非常に高いそうだ。少し特殊なラッピングが必要であるときに、彼女のところに依頼が来るそうだ。そうすると、彼女は複雑な工程でも、素早く、美しくラッピングを行うそうだ。そんな彼女を頼りにしている人は、デパート内でも多いらしい。

彼女はラッピングについて誰よりも高い技術を持ち、周囲に貢献している。ここからは私の想像だが、このような貢献ができることで、彼女にとって、その職場は働きやすい環境になっている可能性が高い。

今回は、発達障害に向いている仕事を作りやすい環境について説明をしてみた。配慮が受けられる仕事を目指すのも、自分の専門性を高めるのも、自分で選択できる。配慮を受けながら専門性を高めることも、もしかするとできるかもしれない。

自分に向いている仕事を見つけることができれば、生きやすさが大きく増す。その参考になれば幸いだ。専門性の高め方については次回に書いてみたい。

▶ 発達障害のある方の仕事の選び方(3)~専門性の高め方~

 
かめたーとる

【かめたーとる】
ADHD(注意・欠陥多動性障害)の診断を受けた当事者。大学卒業後、金融機関を経てベンチャー企業に出向。そこで不適応を起こして逃げるようにフリーランスに。小・中学生対象の塾講師を経て、現在は様々な大学でキャリア教育、就職活動支援の講師をメインに仕事を行なっている。特性上、数々の失敗体験、不適応体験を持つ。発達障害者の就労、ADHDの特性の記事などを担当するはずが、思いつくままに記事を書いている。

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