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親に関わる際の原則は何か?~発達障害のある学生の就活中の親との関わり方(2)~

【執筆者】かめたーとる
【プロフィール】
ADHD当事者。大学でのキャリア教育や就職活動支援、企業での障害者雇用の研修講師を務める。

 

発達障害のある学生の就活中の親との関わり方(1)」の続きになる。
前回は、
📍 就職活動で親がどのような支援ができるのか
📍 就職活動中に親子の間にどんなことが起こりやすいのか
を書いた。

その上で今回は、就職活動をする子供側が親にどう関わっていくべきかを書きたい。
繰り返しになるが、様々な親がいるので、あくまで原則論になることはあらかじめご了承いただきたい。

就活中の子供は自立することが重要

親との関わり方の基本原則は、「自立」した態度で関わることである。

社会人になるということは、親から経済的にも、精神的にも自立することだ。実家に住み続けたとしても「自立」が求められる。
その社会人としての入口である就職活動においても、自立していることが第一条件だ。

自立

親が企業説明会や面接についてくるという記事を見たことがある。
親としては、自分が同席した方が通過確率が高まると思っているのかもしれないが、親が面接に来るほど自立していない学生を採用する企業はほぼないだろう。(親の紹介、企業側が意図を持って親の同席を求めた場合など例外もあるが)

そこまではいかなくても、親に何らかの形で依存していると、どこか他責的な言動が多くなる。そこを面接官に見抜かれ選考に落とされることが多い。

親の干渉には毅然とした態度で冷静に

一人の大人として、親が干渉してきたら毅然とした態度をとることが重要だ。毅然として自分の人生はこうしたいということを親に主張するのだ。もちろん、子供の主張に感情的な反応をする親もいる。親の感情的な態度に対しても、自分は冷静さを失わないよう努力しながら、人生をこう生きたい、こんな会社に入りたいという意思を示そう。何年も経ってから、親の選択の方が一見正しかったように見えることもある。しかし、将来どんな結果になろうとも自分がその結果を受け入れる覚悟をして、自分の意思を示そう。

なお、毅然とした態度は反抗的な態度とは違う。反抗的な態度とは、親の言うことを聞かないことが目的になっていることだ。毅然とした態度の場合、親と意見が異なることもあるが、親と意見が一致する場合は対立が起きない。

親に対する反抗的な態度は一見自立しようという意思を示しているが、本質的には親は自分を見捨てないという甘えの部分が残っている。まだ子供の部分が抜け切っていないのだ。
そうではなく、一人の大人として、自分の人生を作っていく覚悟を決めよう。その上で、親と接していこう。

自立していくことで、親の意見を客観的に見ることができるようになる。親はあくまで一人の社会人であり、親の意見は、親の知識と経験というごく限られた範囲の中での一つの考え方にすぎない。もちろん、社会人もしくは家庭人として長年時間を過ごしてきた親の意見の中に、聞く価値があるものは多い。ただ、親の意見が絶対に正しい、親の意見に絶対に従わなくはいけないというところから抜け出すのだ。

発達障害がある方の場合の自立は

親から自立することは、子供の親離れだけでなく、親の子離れも引き起こす。お互いに成熟した一人の大人として、落ち着いて話し合えるようにしていこう。
発達障害がある場合、この「自立」自体が難しい問題になる。発達障害があると、家庭内でもサポートを受けた方が良いことも多いし、親も子供が心配なあまり子離れができないケースも少なくない。ただ、一人の大人として成熟していくためには、発達障害の有無関わらず、自立は非常に大切なテーマだ。

具体的な対策を書く前に、原則論を書いていたら、かなりの文字数になってしまった。もう少し詳しい話を次回の記事で書くことにする。

➡ どう対応すればいいか?~発達障害のある学生の就活中の親との関わり方(3)~

 
かめたーとる

【かめたーとる】
ADHD(注意・欠陥多動性障害)の診断を受けた当事者。大学卒業後、金融機関を経てベンチャー企業に出向。そこで不適応を起こして逃げるようにフリーランスに。小・中学生対象の塾講師を経て、現在は様々な大学でキャリア教育、就職活動支援の講師をメインに仕事を行なっている。特性上、数々の失敗体験、不適応体験を持つ。発達障害者の就労、ADHDの特性の記事などを担当するはずが、思いつくままに記事を書いている。

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