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発達障害のある方の金銭管理術(2)~金銭管理の原則

【執筆者】かめたーとる
【プロフィール】
ADHD当事者。大学でのキャリア教育や就職活動支援、企業での障害者雇用の研修講師を務める。

 

発達障害のある方の金銭管理術(1)~なぜ金銭管理が苦手なのか?~」の続きになる。
前回、発達障害があると、なぜ金銭管理が苦手な傾向にあるのかについて書いた。
今回は、発達障害のある方がどのように金銭管理をしていけばいいのかについて書きたい。

金銭管理

発達障害のある方はどのように金銭管理をすればよいか

まず、金銭管理を行うための大原則は使うお金を種類分けすることだ。
具体的には、お金を「【1】出費【2】浪費【3】投資【4】貯蓄」の4つに分けて、お金を使う度に、これはどの種類に当たるかを考える。

【1】出費

生活をするために必要なお金だ。例えば、スーパーで買う食材費、電気代、水道代、服代などは出費に当たる。

【2】浪費

本来使わなくてもいいお金(=ムダ遣い)のことだ。例えば、飲み代、趣味にかかるお金などが浪費に当たる。

【3】投資

自分の成長のために使うお金のことだ。例えば、セミナー参加費、本代などが当てはまる。

【4】貯蓄

お金を貯めることだ。例えば貯金が当てはまる。株などを買うことも広い意味での貯蓄と言える(株を買う行為を投資とも言うが、今回は貯蓄側に分類したい)

以上の4種類にお金を分け、自分がお金を使う際に、そのお金の種類が何かを考えるのだ。それだけで使うお金が少し減る。

ただし、4種類のお金のその境目はあいまいだ。
例えば、スーパーで少しいいお肉を買うことは、出費なのか浪費なのかは微妙だ。
また、好きな趣味を楽しむことはストレス解消の効果もあるので、浪費とは言えず出費と言えるかもしれない。
私はセミナーに参加することが投資だと思っているが、自分が仕事などで活用できていないと浪費になってしまうのだろう。
境目を明確にしようとし過ぎると辛くなってしまうことがあるので、軽く考えるくらいがちょうどいい。

基本的には、「【1】出費【2】浪費」を減らし、「【3】投資【4】貯蓄」を増やしていくことが、金銭管理の上では重要になる。

種類別に考える金銭管理

最初に考えるべきことは【4】貯蓄だ。
現在の収入と未来を考えて、まず月にいくら貯蓄するかを考える。そして、別口座に自動引き落としにして貯金するか、投資信託などを活用して運用していく(運用をすると税金を減らす効果があるものもある)。
ポイントは毎月自動で引き落とすようにすることだ。余ったお金を貯蓄に回そうとすると、人はついつい使いすぎる。発達障害があればなおさらだ。だから最初から貯蓄する金額を決めて自動的に貯蓄することが特別重要である。

そして、次に大事なことは【3】投資だ。自分を成長させていくことは、将来の収入増につながる。この投資も優先的にお金を使っていこう。
将来、自分が仕事にしたいと思うことや、収入増につながると思うことであれば、積極的にお金と時間を使っていこう。
私は10年近く講師業を行い、自分の成長に役立つと思った分野におそらく最低300万円くらいはつぎ込んでいる。当時は回収できるか心配だったが、今はそのお金を回収できていることを感じている。
ただし、投資と思ってお金をつぎ込んでもムダになったことも多いので、何にお金を使うのかは十分に考えないといけないだろう。

次に【1】出費をどうやって削るかを考える。
個人的に発達障害のある方は、出費を削ることは無理し過ぎなくてもいいのではと思う。浪費にならないように注意することができればそれで問題ないと私は思っている。
本来は出費も削るに越したことはない。が、ただでさえ発達障害のある方は日常生活・仕事生活で困難を抱えがちだ。だから、出費を削ろうとして無理に頑張ることは、困難を増やすことにつながる可能性を感じるため、私は賛成できない。
出費を削ることに苦痛を感じない方は取り組めばいいが、出費を削ることに苦痛を感じる方は無理にそこに向き合わなくていい(私は強く苦痛を感じるタイプだ)。ただし何度も言うが、浪費にならないようには注意したほうがいい。

最後の【2】浪費をどう削減するかについてだが、重要ではあるもののかなり難しい。
長文になってしまうので、次回に改めて書きたい。

発達障害のある方の金銭管理術一覧

▶ (1)なぜ金銭管理が苦手なのか?
▶ (2)金銭管理の原則
▶ (3)浪費をいかに減らすか

 
かめたーとる

【かめたーとる】
ADHD(注意・欠陥多動性障害)の診断を受けた当事者。大学卒業後、金融機関を経てベンチャー企業に出向。そこで不適応を起こして逃げるようにフリーランスに。小・中学生対象の塾講師を経て、現在は様々な大学でキャリア教育、就職活動支援の講師をメインに仕事を行なっている。特性上、数々の失敗体験、不適応体験を持つ。発達障害者の就労、ADHDの特性の記事などを担当するはずが、思いつくままに記事を書いている。

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