一般雇用での就職活動
一般雇用の就職活動プロセス
一般雇用の標準的な就職活動は以下の通りです。
STEP1 知る
まずは自分自身と企業について知る事から始めましょう。
✅ 自分について知る
下記3点について整理しましょう。
- 1)企業にどんなことで役に立てるのか自分の強みを知る事
- 2)どんなことで役に立ちたいのか
- 3)希望する条件(業務内容、勤務地、待遇など)・自分の障害特性について理解し、どんな強みがあり、またどのような配慮が必要か整理しましょう。
一般雇用の場合、配慮を得られるかは職場環境によりますが、一定の配慮が受けられる場合もあります。そのような状況に備え、どんな配慮があれば働きやすい か、整理しておきましょう。
✅ 企業について知る
一般雇用/障害者雇用問わず、どのような企業があるのか調査をしましょう。業務内容、勤務地、待遇など、HPからでもわかることもたくさんあります。
以上を踏まえて、一般雇用で行くのか、障害者雇用枠で行くのか、それぞれのメリット/デメリットを踏まえて方針を決めるとよいでしょう。
STEP2 トレーニングを行う
大学や各都道府県などの自治体が実施する大学生や第二新卒向け学生の就職活動講座などがあります。また、民間の職業紹介の就職活動セミナーに参加して、自分自身のスキルを高めたり、課題を解決しましょう。
STEP3 求職活動を行う
一般雇用で求職活動を行う場合は、求人情報を自分で探すことが求められます。ハローワークで紹介を受ける、ナビサイトで求人を検索、大学生の場合は大学に来ている求人票に応募するなどを行って求人情報を開拓し、採用選考に進むことになります。
STEP4 採用試験を受ける
書類選考・筆記試験・グループディスカッション・面接などを経て採用されます。オープンであれ、クローズドであれ基本的に発達障害のない方と同じ条件での選考になります
STEP5 継続して就労する
「働く」ということは就職することがゴールではありません。企業の中で力を発揮しながら、継続して働き続けることが大切になります。実は就職してからの悩みの方が尽きないことが多く、仕事や人間関係の悩みまでさまざまです。また企業は、採用した社員に常に成長し続けることを求めます。
一般雇用で就職をした場合、業務内容・職場に適応できるかどうかが大きな課題となります。困ったときに相談できる人や場所を見つけておくことが大切です。
障害のオープン・クローズの選択
一般雇用で就職するときは、自分の障害を企業に伝えるか、伝えないかを選択する必要があります。企業に伝える(オープン)、企業に伝えない(クローズ)により、就職活動や就職後の業務で大きな違いが出るので、その違いを把握した上で選択してください。
なお、障害者雇用で就職する場合は、障害者手帳を活用するため、基本的にオープンになります。
障害をオープンにするときのメリット/デメリット
▶ メリット
障害特性をオープンにした上で採用してもらっているため、特性上苦手なことに対する配慮を得やすいです。そのため、職場へ適応しやすくなります。実際に、クローズで就職するよりも、オープンで就職する方が、定着率が高いというデータもあります。また、通院や業務内容への配慮も得やすくなります。
▶ デメリット
就職活動が難しくなるかもしれません。企業は基本的には社員に職場で活躍して欲しい、長く働いて欲しいと考えています。就職活動を行う上で障害をオープンにすると、企業側はどうしても不安に感じてしまいます。発達障害があると知ると、きちんと働くことができるか、コミュニケーションがとれるかどうかなど、障害に対するイメージから採用をためらう方も多いようです。
一般雇用でクローズにする時のメリット/デメリット
▶ メリット
障害というイメージだけで、採用されにくくなることも少なくありません。障害を明らかにしないことで、面接でマイナスイメージを持たれにくく、採用につながる可能性が高くなります。
▶ デメリット
発達障害があることを伝えずに採用されているので、上司が「この仕事はできるだろう」と思って仕事を任せると、発達障害の特性上、仕事ができないなど、企業側の求める人物像と合わない可能性が出てきます。もちろん、適切な配慮を得られるなどで、苦労しながらも長く働いている方もいらっしゃいますが、配慮を得られずに退職される方も少なくありません。