「働く理由」が原動力に

先輩Fさん

私の「はたらく」

"自分で働ける喜び"

私は大阪にある会社の総務部で一般事務の仕事をしています。勤務時間は10:00~16:45です。業務内容は、書類の仕分けや押印といった簡単な作業から、パソコンを使ったデータ入力や郵便の仕分け・発送、電話対応など様々です。得意な業務はデータ入力やデータの書き換え作業です。朝一番に「ここまでするぞ!」と設定したノルマを達成できたとき、やりがいを感じます。特に会社からノルマを課されている訳ではありませんが、ダラけてしまわないように自分で設定しています。作業量が多いので、よく目が疲れていますね。なので、郵便物の仕分けや会議室の掃除など、目が疲れにくい仕事の方が好きです。逆に、手先が器用ではないので、郵便の三つ折り作業が苦手でした。それでも、思っていたより早くコツをつかんで精度高く折れるようになりました。

職場は若い女性が多く、わきあいあいとした雰囲気です。休憩時間はお菓子を食べながらコーヒーブレイクをしたり、職場のみんなと話をしたりしています。一人になりたいときはお手洗いに行って気持ちを切り替えています。一日仕事を頑張って家に帰った後は、自分へのご褒美に甘いものを食べながらゆっくり休んでいます。

<ある日のFさん>

09:00
家を出る(通勤1時間)
10:00
出社・掃除
11:00
データ入力
12:00
お昼休み
12:45
郵便チェック・データ入力等(電話応対・書類整理・新聞チェック)
15:00
荷物の仕分け・郵便物の発送作業
16:00
データ入力等
16:45
退社

就職が決まったときは、「やったー!」と声が出るぐらいうれしかったです。生活のために早く自分で働きたいと思っていたんです。就労移行支援事業所エンカレッジ大阪を利用し、2015年7月に障害のある方を対象にした合同面接会に参加しました。面接会に参加する企業の中から3社選び、その内の1社が現在の職場です。実習はなく、1次面接を通過し、2次面接で採用が決定しました。働いてみて、意外と集中力はあるが、その反面疲れやすく、体力がないということがわかりました。エンカレッジで訓練を受けているときは、あまり疲れを感じていませんでしたが、やはり訓練と実際に働くのとでは状況が違いますね。今は、続けて作業しているとクオリティーが下がってしまうとわかっているので、1時間毎に5分程度休憩をとっています。急がば回れです。その他工夫していることは、メモを小まめに取ることです。速く書こうすると字が崩れてしまうので、まず裏紙に書いて、大事なことは改めて清書しています。電話対応の際も、電話相手の企業名や名前をメモした後、一度相手に確認するようにしています。電話対応はエンカレッジでも自分から立候補して練習していました。前の職場でも電話対応をしたことがあったので、特に抵抗なく取り組めました。

働くために必要なこと

"「働く理由」が後押しになる"

“なぜ”働くのか?という「働く理由」が大事だと思います。私は生活のために働いていますが、例えば、お金を稼ぎたい、キャリアアップしたい、人気者になりたい、のような見栄や名誉だって立派な理由です。働く理由は人それぞれであっていい。一歩前に踏み出す、その背中を押すのはその“理由”だと思います。

今に至るまでの道のりとこれから

"職場は本番 仕事への責任感を胸に"

  1. 学校卒業
  2. 就職・転職
  3. 就労移行支援事業所エンカレッジ大阪
  4. 合同面接会
  5. 就職

学校を卒業した後、障害者雇用枠でない一般雇用の仕事を転々としていました。ミスが多く、クビになったこともあり、一般雇用のままでは先がないと思っていたんです。2か月間ニートをしていた頃、知人から就労移行支援事業所エンカレッジ大阪の情報を聞き、2015年6月に相談に行きました。初めてエンカレッジを訪ねたときの印象は「学校みたい」でした。当時は開所して間もない時期で、すぐに利用開始できると言われ、また私も「早く働きたい!」と思っていたので、利用を決めました。支援機関を利用したのはこれが初めてです。エンカレッジ利用開始後、とんとん拍子に就職活動が進みました。6月末に企業で2週間の実習をし、7月半ばから就職活動を始め、面接会にも数回チャレンジ。面接は全部で5社受けました。その内の1社とご縁あって8月半ばに就職が決まり、9月入社となりました。就職活動では1日のプログラムが終わってからも居残りをして、面接の練習や、担当スタッフと一緒に履歴書も作成しました。面接練習では、それまで説明したことのなかった「障害特性」と「配慮してほしいこと」を重点的に準備しました。自分の障害特性を紙に書いてはスタッフに確認してもらうという流れを繰り返し、ブラッシュアップしていきました。

実質エンカレッジに在籍していたのは、3か月でした。一番印象に残っているプログラムは、月に1回エンカレッジの外に出て活動するソーシャルクラブです。ひらかたパークやインスタントラーメン発明記念館、利用者・スタッフ全員でBBQにも行きました。普段行かないところにみんなで行けたのが新鮮で、気分転換になりました。今振り返れば、エンカレッジは「楽」だったなと思います。エンカレッジは練習の場所で、失敗しても大丈夫。ですが、職場は本番。職場でも「失敗しても大丈夫」とは言われますが、やはり対価として給料をもらって働いている以上、責任の重さが違いますね。

将来の夢や目標

"余裕を持って生きていく"

まだまだ経験不足ですが、最終的には一般雇用で正社員に戻るというのもできればと思っています。なので、スキルアップして、趣味も充実させて、まずは一人暮らしができるぐらい余裕を持って生きていきたいです。

就職活動に取り組むみなさまへ

「人間万事塞翁が馬」
いいことがあっても、それだけで安心してはいけない。悪いことがあっても、それだけで絶望してはいけない。今はそう感じています。就職したことが必ず「幸せ」になり得るかというと、そうではない。もしかしたら、会社が倒産してしまうかもしれないし、会社の人間とうまくいかなくて悲しい思いをしてしまうかもしれない。逆に、就職できなかったからと言って、それが不幸とも限らない。その分、心が傷つかなかったり、就職したことによっておこる不幸を回避できたのかもしれない。人生は全く予測できません。物事の1部分だけを見ず、広く見ることが大事だと思います。

  • 年齢:20代
  • 勤務時間:平日(10:00~16:45)
  • 仕事概要:一般事務
  • 雇用体系:契約社員
  • 障害種別: